このたび、ロングセラー商品として全国のユーザー様にご愛用いただいている「スーパエイト」シリーズに、子実コーン専用機としてスペックを充実させた「スーパエイトマルチ」を開発いたしました。

今春6月より発売を開始いたします。

子実コーン乾燥に最適な「横がけ8層」2段通風

これまで子実コーンの乾燥では、主に米麦用乾燥機をそのまま利用されることが多く、そのため子実コーンの性状に適した乾燥を行うのが難しい現状でした。今回の開発は、北海道を中心とした子実コーンの出荷を行うユーザー様より、「きれいな仕上がりにしたい」とのご要望に応えることを目的に進めて参りました。

穀物乾燥では全般的な仕上がりにおいて遠赤外線乾燥機が優れていますが、米麦の均一な乾燥や食味に効果を発揮する遠赤外線ならではの加温が、子実コーンの場合では粒の割れが生じやすいことが分かり、今回はスタンダードの循環型（熱風方式）乾燥機をベースにした専用機種の開発に取り組みました。

弊社の米麦用スタンダード乾燥機「スーパエイト」は、金子独自の乾燥部と乾燥貯留部を同時に通風する２WAY通風（2段通風）を可能にした「横がけ8層・交差流下方式」で、米麦のみならず子実コーンにおいても効果的に働き、乾燥ムラを防いで均一に仕上げます。

 

スーパートルネード&クリーンアップブローできれいに仕上がる

また昨年、弊社の遠赤外線乾燥機「レボリューションゼロ」で採用した「スーパートルネード除塵システム」を今回のスーパエイトマルチにも搭載。加えて、下部コンベアの底板に多孔板を配し、ここから流れ込む風を利用しゴミの滞留を減少させる仕組み「クリーンアップブロー」を開発しました。これにより子実コーン独特の粉や皮などのゴミが吸引されて、コンベアや残米受けに溜まるゴミやほこりが少なくなり、メンテナンスが大幅に楽になります。乾燥終了後に排出される子実コーンは、ゴミの少ないきれいな仕上がりです。さらに本機乾燥部下に乾燥貯留部を設けることで、シーズン終了後は、溜まった細かいホコリなど機内の隅々まで掃除がしやすくなっています。

水分測定は、子実コーン専用水分計を開発し、精度の高い計測を実現。サンプル取出し口は、作業しやすい昇降機側面に配置しました。

　モニターとして、すでにご利用いただいたユーザー様からは、「これまで使っていた米麦用遠赤乾燥機よりきれいな仕上がりで「割れ」が少なく、粉や皮のゴミが良く取れる」との評価をいただいております。

当機の水分計は、子実コーン専用のほか、米麦用も標準で付属しているので、用途により使い分けも可能です。ラインナップはSEL700-C（70石）・SEL800-C（80石）の2機種となります。